愛犬が散歩で引っ張る!「リードの引き癖」を直す3ステップ

はじめに
「お散歩が毎日バトルみたいで疲れる…」「犬がグイグイ引っ張って危ない」——そんな悩みを抱える飼い主さんは多いものです。
でも実は、リードを引っ張るのは犬にとって“自然な行動”でもあるのです。
この記事では、なぜ愛犬がリードを引っ張るのか、そして散歩を楽しく安全にするための3ステップの改善法を、具体的にご紹介します。
犬が散歩で引っ張る理由とは?
まず知っておきたいのは、「引っ張る=悪い犬」ではないということ。引っ張り癖にはいくつかの原因があります。
- 外の刺激に興奮している
鳥、匂い、人、他の犬など、好奇心が抑えられない - 飼い主とのペースが合っていない
人間の歩く速度が遅く感じられることも - 「引っ張れば進める」と学習している
引っ張っても目的地に到達できてしまった経験が積み重なっている
つまり、引っ張り癖は習慣と学習の積み重ね。逆に言えば、正しい方法で「引っ張っても進めない」と教えれば、改善は十分可能です。
リードの引き癖を直す3ステップ
ステップ1:まずは「止まる」ことで犬に気づかせる
犬がリードを引っ張ったらその場で立ち止まり、絶対に進まないことが基本です。
犬にとって「引っ張ると前に進めない」と経験させることが第一歩。
やり方:
- リードがピンと張った瞬間に立ち止まる
- 犬がこちらを見る or リードがたるむまで無言で待つ
- リードが緩んだら再び歩き出す(引っ張っていない状態を強化)
注意:最初は1歩も進めないこともありますが、ここが「我慢のしどころ」。
一貫して続けることで、「引っ張ると楽しくない」と学習してくれます。
ステップ2:「おいで」で飼い主のそばに戻す習慣をつける
犬が前のめりになってしまった時は、「おいで」のコマンドで飼い主の元に戻す練習も効果的です。
やり方:
- 引っ張ったら立ち止まり、「おいで」と声をかける
- 犬が戻ってきたら、リードがたるんだ状態でたっぷり褒める+おやつ
- 犬が戻るたびに「飼い主のそば=ごほうびがある」と学習させる
この方法は特に集中力が切れがちな子犬や興奮しやすい犬に有効です。
ステップ3:「リーダーウォーク」で主導権を握る
「リーダーウォーク」とは、飼い主の横について落ち着いて歩くトレーニング方法です。
これにより、散歩の主導権を飼い主が握り、犬が自然と飼い主に意識を向けるようになります。
やり方:
- 犬を自分の左側につける(どちらでもOKだが一貫性を)
- リードはたるませたまま、犬が前に出たらすぐ向きを変える
- 犬が横にいる時だけ歩く。前に出たらまた方向転換。
最初はジグザグ歩きのようになりますが、繰り返すことで犬は「飼い主を意識して歩くと楽に進める」と覚えます。
道具選びも大切!おすすめアイテム
- ショートリード:長すぎるリードは制御が難しくなるため、最初は1.2〜1.5mのリードがおすすめ。
- ハーネス or 首輪:引っ張り癖には前胸で制御するハーネスが効果的な場合も。ただし個体差があるため試して選ぶのがベスト。
よくある質問と失敗例
- Q:引っ張っても叱ればいいのでは?
A:叱るだけでは犬が「何が正しいのか」を学べません。正しい行動を“教える”ことが重要です。 - Q:運動不足が原因?
A:十分な運動は必要ですが、引っ張り癖自体は習慣の問題。運動だけでは解決しません。 - Q:成犬でも直せる?
A:もちろん可能です!ただし、癖が染みついている分だけ根気よく、一貫して行うことが大切です。
まとめ
散歩は「楽しい」から「信頼を育む時間」へ
リードの引き癖は、犬が悪いわけではなく、正しい歩き方を知らないだけ。
一歩一歩を飼い主と歩調を合わせて歩くことは、犬にとっても心地よく安心できる時間になります。
最初は思うように進まず、忍耐が必要な時期もありますが、その先にあるのは飼い主と愛犬が心を通わせる散歩です。
ぜひ今回ご紹介した3つのステップを試しながら、愛犬と笑顔の散歩を楽しんでください。