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保護犬・元野犬のしつけで気をつけたいこと

はじめに

近年、保護犬や元野犬を家族に迎える人が増えています。
命を救い、新たな生活をスタートさせることは素晴らしいことですが、その一方で「しつけがうまくいかない」「全然なつかない」「怖がって近づいてこない」といった悩みも多く聞かれます。

保護犬・元野犬は、これまでの環境や経験によってトラウマや強い警戒心を抱えていることが多く、一般的なしつけとは違ったアプローチが必要です。

本記事では、そうした犬たちと信頼関係を築きながらしつけていくためのステップを、具体的にご紹介します。

保護犬・元野犬の特徴とは?

まずは、一般的な家庭犬とは異なる保護犬・元野犬の特性を理解することが大切です。

  • 過去に虐待・放置・多頭崩壊などの経験がある
  • 人間や音・物・空間に対して強い恐怖心を持っている
  • 人に慣れていない、あるいは接し方を知らない
  • 食への執着や攻撃行動を示す場合もある

これらは「問題行動」ではなく、過去の生き抜くための学習や反応の結果です。
その理解をもって、接することが信頼構築の第一歩になります。

しつけの前に:信頼関係を築くステップ

ステップ1:まずは“見るだけ・同じ空間にいるだけ”から

最初のうちは、こちらから触れよう・構おうとしないことが大切です。
まずは「この人は何もしない」「安心できる存在」と思ってもらうことから始めましょう。

  • 視線を合わせすぎない
  • 無理に声をかけたり近づかない
  • 犬が好きなスペースを尊重する

犬が自分から近づいてきたり、リラックスした様子を見せたら、第一段階クリアです。

ステップ2:ルーティンと環境で「安心」を提供する

保護犬は予測できない状況をとても怖がります
毎日同じ時間にごはんをあげる、散歩ルートを固定する、音や動きの少ない落ち着けるスペースを用意するなど、生活に安定をもたせる工夫が効果的です。

ステップ3:「手から食べる」ことを目標にする

おやつやごはんを手から与えられるようになることは、大きな信頼のサインです。
最初は器で与えていても、徐々に手に持ってそっと差し出してみましょう。

無理に食べさせようとせず、犬が選べる余地を残してあげることが重要です。

しつけの実践:信頼をベースにしたアプローチ

1. 叱らないしつけを徹底する

過去に怖い経験をした犬に対しては、厳しく叱るしつけは逆効果です。
「褒めて教える」「好ましい行動を強化する」ポジティブな方法を採用しましょう。

2. 社会化トレーニングは“ゆっくり・段階的に”

保護犬や元野犬にとって、人・車・音・他の犬など、世の中のすべてがストレスの対象になることがあります。
散歩の距離や時間、外出頻度も、徐々に慣らしていくことがポイントです。

  • 最初は玄関から一歩出るだけ
  • 車の音を聞くだけ
  • 公園のベンチに座って周囲を見るだけ

「嫌がったらやめる、戻る」を原則に、安全を第一に考えましょう。

3. クレートトレーニングで安心できる場所を作る

クレートは安全な“巣穴”としての役割を果たします。
無理に閉じ込めるのではなく、自分から入って落ち着ける場所として利用することで、日常生活や来客時のストレス軽減にもつながります。

元野犬の場合:より慎重なアプローチを

元野犬は生まれてから人と接した経験がほとんどないことも多く、警戒心が特に強い傾向があります。
以下のような点に注意が必要です。

  • リードや首輪に慣れるまで時間をかける
  • 外の世界への恐怖心を無理に克服させようとしない
  • ハーネスは脱走防止機能のあるものを選ぶ

とくに脱走のリスクには最大限注意し、二重リード・迷子札・GPSタグなどの対策を徹底しましょう。

焦らず、比べず、その子のペースで

保護犬や元野犬は、他の犬と比べて成長がゆっくりに感じることがあります。
「なつかない」「散歩ができない」「指示を聞いてくれない」と焦ってしまうかもしれませんが、その子のペースに寄り添うことが最も大切です。

1週間で変化がないように見えても、1か月後、半年後に大きく心を開いてくれる瞬間があります。
「待つしつけ」も愛情の一部なのです。

まとめ

保護犬・元野犬との暮らしは、時間と根気、そして深い理解が求められます。
しかし、そのぶん信頼が育ったときの喜びはひとしおです。

  • 過去を理解し、責めない
  • まずは安心できる環境づくりから
  • 焦らず、小さな成功体験を積み重ねる

そして何より、「一緒にいることが心地いい」と思ってもらえる関係を築くことが、最良のしつけにつながります。

あなたの優しさと継続する気持ちが、愛犬の心をきっと開いてくれるでしょう。

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