しつけの「プロ」に聞く!ドッグトレーナーに頼む前に知っておくこと

はじめに
「うちの子、どうしても直らない癖がある」「叱っても言うことを聞かない」「問題行動がひどくなってきた」——そんなとき、選択肢のひとつとして浮かぶのがドッグトレーナーへの相談です。
しかし、「どのタイミングで頼ればいいの?」「どう選べばいい?」「料金は高い?」と、分からないことも多いのが現実ではないでしょうか。
この記事では、ドッグトレーナーに依頼する前に知っておきたい基礎知識を、愛犬家の目線でわかりやすく解説します。
ドッグトレーナーとは?
ドッグトレーナーとは、犬の行動を正しく導くための知識と技術を持った犬のしつけ専門家です。
単に「指示に従わせる」だけでなく、犬と人との関係を築きながら行動改善を図るのが本来の目的です。
こんなときに頼るのが効果的
- 無駄吠えや噛み癖など、家庭でのしつけに限界を感じるとき
- 愛犬との関係性に不安があるとき
- 初めて犬を飼って、正しい接し方がわからないとき
- 問題行動の原因が見えず、専門的な分析が必要なとき
「トラブルが起きてから」ではなく、「予防や早期対応」のためにも活用できるのが、ドッグトレーナーの大きな価値です。
依頼するタイミングの目安
犬の問題行動は、放置すると習慣化・悪化していくことがあります。以下のような兆候が見えたら、早めの相談をおすすめします。
- 散歩で他の犬や人に吠える・突進する
- チャイムや来客に激しく反応する
- 甘噛みがエスカレートし、本気噛みになりかけている
- クレートや留守番が極端に苦手で、パニックを起こす
- 指示をまったく聞かない、無視する
特に子犬期(生後2〜5か月頃)は、社会化や基礎トレーニングを学ぶゴールデンタイムです。
この時期にトレーナーと一緒に学べば、成長後の問題行動を大きく減らせるでしょう。
ドッグトレーナーの選び方
「ドッグトレーナー」と一口に言っても、資格・手法・実績・指導スタイルはさまざまです。信頼できるトレーナーを選ぶためには、以下のポイントに注目しましょう。
1. 資格や経歴を確認する
日本には公的なドッグトレーナー資格制度がないため、民間資格やスクールの修了実績が重要な判断材料になります。
以下のような資格・団体を持つトレーナーは、一定の知識・経験を持っていると考えられます。
- CPDT-KA(国際認定プロフェッショナルドッグトレーナー)
- JAPDT(日本ペットドッグトレーナーズ協会)会員
- 動物看護師や行動学のバックグラウンドを持つ人
2. しつけの方針・手法を確認する
「罰や恐怖」で従わせるのではなく、褒めて学ばせるポジティブトレーニングを採用しているかどうかは、非常に大切な基準です。
過度なリードショックや怒声を使うトレーナーには注意が必要です。
3. 飼い主への説明・フォローの有無
良いトレーナーは、犬だけでなく飼い主にも指導・共有を行い、家庭でも継続できる方法を教えてくれます。
体験レッスンや初回カウンセリングでの説明の丁寧さも、信頼の指標となります。
料金の相場は?
ドッグトレーニングの料金は、地域・指導方法・トレーナーの経験によって異なります。
以下に一般的な相場を紹介します。
トレーニング形態 | 料金の目安(1回) |
---|---|
訪問トレーニング(自宅) | 5,000〜10,000円 |
出張トレーニング(指定場所) | 6,000〜12,000円 |
パピー教室・グループレッスン | 3,000〜5,000円 |
お預かりトレーニング(1週間〜) | 50,000円〜/週 |
トレーニングは1回きりではなく、継続することで効果を発揮します。
複数回のパック料金や、アフターフォローがあるかどうかも確認しておきましょう。
依頼前に家庭で準備しておくこと
ドッグトレーナーに依頼する前に、家庭でもできる準備があります。これを行っておくことで、トレーニングの効果がより高まります。
- 愛犬の性格や行動を記録しておく(動画・日記など)
- 家族全員が協力して同じルールで接する
- おやつや好きな物を活用し、褒めることを習慣にする
- 問題行動を叱るのではなく、落ち着かせる習慣をつける
また、「何を解決したいのか」「どんな関係を築きたいのか」など、しつけの目的や理想の姿を明確にしておくことも大切です。
まとめ
ドッグトレーナーは、単に「問題を直してくれる人」ではなく、飼い主と愛犬がより良く生きるためのパートナーです。
信頼できるプロと出会い、協力しながら進めていくことで、愛犬との暮らしはさらに豊かになります。
- 問題行動が出たら早めに相談を
- 選ぶポイントは「資格・手法・説明力」
- 料金やサービス内容をよく確認する
- 家庭での準備と協力も大切
「頼ること」は、しつけの“失敗”ではなく、“正解”への近道。
あなたと愛犬が笑顔で過ごせる日々を目指して、適切なサポートを取り入れてみましょう。