2025年6月6日

愛犬の「おやつ」は選び方が9割！健康と喜びを両立する賢い選び方と与え方

「おやつだよ！」そう声をかけると、目を輝かせ、尻尾をブンブン振って駆け寄ってくる愛犬の姿は、飼い主にとって最高の喜びですよね。おやつは、愛犬とのコミュニケーションを深め、しつけのご褒美としても大活躍する、まさに魔法のアイテムです。

しかし、スーパーやペットショップに行けば、驚くほどたくさんのおやつが並んでいます。「どれを選べばいいの？」「あげすぎても大丈夫？」そう迷った経験はありませんか？実は、愛犬の健康は「おやつ」の選び方と与え方で大きく左右されると言っても過言ではありません。選び方を間違えると、肥満、アレルギー、消化不良といった問題を引き起こす可能性も。

今回は、愛犬の健康を守りながら、最大の喜びを与えられるおやつの賢い選び方、適切な与え方、そして手作りおやつのヒントまで、プロの視点から徹底解説します。今日から実践できるおやつ選びで、愛犬とのハッピーな毎日をさらに豊かなものにしていきましょう！

なぜ「おやつ選び」が愛犬の健康を左右するの？

「たかがおやつ」と侮ってはいけません。ドッグフードと違い、おやつは嗜好性が高く、少量でも愛犬に大きな影響を与える可能性があります。特に以下の点に注意が必要です。

カロリー過多による肥満: おやつは、愛犬の1日の摂取カロリーの10～20%以内が目安とされています。しかし、知らず知らずのうちに与えすぎてしまい、肥満の原因となるケースが非常に多いです。肥満は、関節疾患、心臓病、糖尿病など、様々な病気のリスクを高めます。
アレルギー・消化不良のリスク: ドッグフードでは問題なくても、おやつに含まれる特定の原材料がアレルギー反応を引き起こしたり、消化不良を起こしたりすることがあります。特に初めて与えるおやつには注意が必要です。
添加物への懸念: 人間用のおやつと同様に、犬用おやつにも着色料、香料、保存料などの添加物が使われていることがあります。これらが愛犬の健康に与える影響を気にする飼い主さんも少なくありません。

賢いおやつ選びの7つのポイント

愛犬の健康と喜びを両立させるために、おやつを選ぶ際は以下のポイントをチェックしましょう。

1. 「総合栄養食」と記載されたものは避ける

「総合栄養食」と表示されたおやつは、それだけで主食となり得る栄養バランスの取れたフードです。しかし、おやつとして与えるとカロリーオーバーになりがちです。おやつはあくまで「ご褒美」や「補助」と捉え、総合栄養食ではないものを選びましょう。

2. 原材料のシンプルさ、ヒューマングレード

原材料はできるだけシンプルで、何が入っているか分かりやすいものが理想です。人間が食べられるレベルの品質（ヒューマングレード）の材料を使っているおやつは、より安心できます。アレルギーを持つ愛犬の場合は、アレルゲンとなる原材料が入っていないか、必ず確認しましょう。

3. 無添加・低添加を意識する

着色料、香料、保存料などの合成添加物は、アレルギーや健康問題を引き起こす可能性があります。できるだけ無添加、または天然由来の添加物のみを使用しているおやつを選びましょう。

4. 目的で選ぶ：ご褒美、デンタルケア、ストレス解消など

しつけのご褒美用: 小さくちぎれる、または小粒で、すぐに食べられるものがおすすめです。
デンタルケア用: 噛むことで歯垢を除去する効果がある、硬さや形状が工夫されたものを選びましょう。
ストレス解消・長時間楽しめる: 硬いガムやジャーキー、知育トイに入れて与えるタイプは、留守番中や集中させたい時に役立ちます。

5. 愛犬の年齢・体質に合わせる

子犬: 消化しやすい柔らかいものや、しつけ用の小さいものが適しています。
シニア犬: 消化能力や歯の健康状態を考慮し、柔らかく、喉に詰まりにくいもの、低カロリーのものを選びましょう。関節ケア成分配合のおやつもおすすめです。
アレルギー体質: アレルゲン（穀物、特定の肉など）を含まないものを選びます。
ダイエット中: 低カロリー、高タンパク質、または食物繊維が豊富なおやつを選びましょう。

6. 硬さと形状に注意する

硬すぎるおやつは、歯を傷つけたり、消化不良を起こしたりする可能性があります。また、丸飲みしやすい形状のものは、喉に詰まる危険があるため注意が必要です。愛犬の噛む力や食べ方を見て選びましょう。

7. 製造国やメーカーの信頼性

信頼できるメーカーが、衛生管理の行き届いた工場で製造しているかどうかも重要なポイントです。国産や、品質管理体制が明確な海外製品を選ぶと安心です。

与え方がカギ！愛犬の健康を守る正しい与え方

どんなに良いおやつを選んでも、与え方を間違えれば健康を損ねる原因になります。

1. 1日の総摂取カロリーの10%～20%以内を目安に

これが最も重要です。愛犬の体重や活動量に応じた1日の必要カロリーを把握し、そのうちおやつで摂るカロリーが10～20%を超えないようにしましょう。主食の量を調整することも忘れずに。

2. しつけのご褒美は「少量」を「回数多く」

しつけの際に与えるおやつは、愛犬がすぐに飲み込めるよう、ごく少量にちぎって与えましょう。一度にたくさん与えるのではなく、成功体験ごとに少量ずつ与えることで、学習効果が高まります。

3. 主食の代わりにはしない

おやつはあくまで補助食。主食であるドッグフードで必要な栄養素をバランスよく摂取させることが基本です。おやつでお腹がいっぱいになり、フードを食べなくなることがないように注意しましょう。

4. 与えるタイミングを工夫する

食事の直前におやつを与えると、フードを食べなくなることがあります。食後しばらく経ってからや、しつけのトレーニング中、または愛犬が落ち着いている時に与えるのがおすすめです。

5. 人間用のおやつは基本的にNG

チョコレート、玉ねぎ、ネギ類、ブドウ、キシリトールなど、犬にとって有害な食材は多数あります。人間が食べるおやつは与えないのが原則です。

愛犬がもっと喜ぶ！手作りおやつのヒント

市販のおやつに不安がある場合や、愛犬の好みに合わせてあげたい場合は、手作りおやつもおすすめです。

おすすめの材料: 鶏むね肉（低脂肪高タンパク）、ささみ、カッテージチーズ（低脂肪）、さつまいも（食物繊維豊富）、かぼちゃ、ブロッコリー（茹でて細かく）、ヨーグルト（無糖）など。
簡単なレシピ例:
- 鶏むね肉のジャーキー: 薄切りにした鶏むね肉をオーブンでじっくり焼く、またはフードドライヤーで乾燥させる。
- さつまいもクッキー: 蒸かしたさつまいもを潰し、少量の小麦粉（米粉でも可）と水を加えて混ぜ、形を整えてオーブンで焼く。
- フローズンヨーグルト: 無糖ヨーグルトを製氷皿に入れて凍らせる。夏場にぴったりです。
注意点: 味付けはせず、シンプルに素材の味を活かしましょう。アレルギーに注意し、保存料が入っていないため、日持ちしないので少量ずつ作り、早めに食べきるか冷凍保存しましょう。