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犬の「飛びつき」癖をスマートに直す!来客時・散歩中の興奮を抑える実践トレーニング

飼い主さんが帰宅した時、あるいは来客があった時、散歩中に他の犬や人に出会った時…愛犬が喜びや興奮のあまり、前足を上げて飛びついてくることがあります。愛らしいしぐさに思えるかもしれませんが、これがエスカレートすると、来客を驚かせたり、小さな子どもや高齢者を転倒させてしまったりする危険性も出てきます。また、愛犬自身も興奮しすぎるとストレスを感じやすくなります。

この「飛びつき」行動は、犬が様々な感情を表現する手段の一つですが、多くの場合、飼い主さんの意図しないところで学習・強化されてしまっているのが実情です。この記事では、犬が飛びつきをする根本的な原因を深く掘り下げ、来客時や散歩中といった具体的なシーンでの飛びつき行動をスマートに直すための実践的なトレーニング方法を詳しく解説します。愛犬と周りの人々が安全で快適に過ごせるよう、今日からできる対策とトレーニングを実践していきましょう。

犬が飛びつき行動をする主な理由と隠された心理

愛犬が飛びつきをするのは、決して悪気があるわけではありません。その背景には、犬の本能や感情、そして飼い主さんとの関係性が深く関わっています。

喜びと興奮の表現

飛びつきの最も一般的な理由は、喜びや興奮の感情が最高潮に達したときに、それを抑えきれずに思わず飛びついてしまうことです。大好きな飼い主さんが帰宅した時や、散歩中にお友達の犬に会った時などに見られます。

過剰な歓迎行動が飛びつきを強化する

飼い主さんが帰宅した際に、大げさに「おかえり!」と出迎えたり、飛びつかれた時に興奮して構いすぎたりすると、愛犬は「飛びつく=飼い主が喜ぶ・構ってくれる」と学習し、その行動が強化されてしまいます。

感情のコントロール不足による飛びつき

特に子犬や若齢犬、あるいは興奮しやすい性格の犬は、感情のコントロールが未熟なため、喜びや興奮を適切な方法で表現できないことがあります。

注目や要求のアピール

飛びつきが、特定の要求を満たすための手段として学習されてしまうことがあります。

「構ってほしい!」という要求

飼い主さんに注目してほしい、撫でてほしい、遊んでほしいといった要求を満たすために飛びつくことがあります。過去に飛びつくことで構ってもらえた経験があると、その行動が強化されてしまいます。

「早く散歩に行きたい!」という要求

散歩に行く準備をしている時や、リードを持つと興奮して飛びつくのは、「早く連れて行ってほしい」という強い要求の表れです。

食べ物への要求

飼い主が食事をしている時や、おやつを持っている時に、食べ物を求めて飛びつくことがあります。

挨拶・コミュニケーションの一環

犬同士の挨拶や、人へのコミュニケーションの手段として飛びつくことがあります。

匂いを嗅ぎたい、顔を舐めたいという行動

犬は、相手の顔や口元、時には全身の匂いを嗅ぐことで情報収集を行います。人が立っていると顔の高さまで届かないため、飛びつくことで匂いを嗅ぎに行こうとすることがあります。また、親愛の情を込めて顔を舐めようとすることもあります。

不安や恐怖のサイン(稀なケース)

ごく稀ですが、恐怖や不安から人にしがみつこうとして飛びつくような行動が見られることもあります。これは、人に助けを求めるような行動です。

不安定な状況でのしがみつき

慣れない場所や、不安定な状況で人にしがみつこうとすることがあります。

特定の人物への恐怖からくる威嚇・回避

過去に嫌な経験をした人に対して、恐怖から距離を取りたいが、逃げられない状況で人に飛びつくような形で威嚇や回避を試みることがあります。この場合は、唸り声や歯を剥き出すなどの明らかな恐怖・攻撃のサインと併発します。

来客時・散歩中の飛びつきをスマートに直す実践トレーニング

飛びつき行動を直すためには、愛犬に「飛びつかない方が良いことがある」「落ち着いていると褒められる」と学習させることが重要です。一貫した対応と根気強いトレーニングが求められます。

基本的な考え方と共通のルール

すべての飛びつきトレーニングにおいて、以下の基本を徹底しましょう。

飛びつかれても無視を徹底する

愛犬が飛びついた瞬間に、目を合わせず、声を出さず、触らず、体をそむける、またはその場から離れるなどして、一切反応しないようにします。これにより、「飛びついても良いことはない」と学習させます。

落ち着いたら褒める

愛犬が飛びつくのをやめ、落ち着いて足元に座ったり、伏せをしたりした瞬間に、優しく声をかけ、撫でる、おやつを与えるなどして褒めましょう。これにより、「落ち着いていると良いことがある」と学習させます。

家族全員で一貫した対応をする

家族や来客など、愛犬と接するすべての人が同じルールで対応することが非常に重要です。誰か一人でも飛びつかれた時に構ってしまうと、しつけの効果が薄れてしまいます。

飛びつく前に褒めるチャンスを作る

愛犬が飛びつきそうになった瞬間に「オスワリ」などのコマンドを出し、できた瞬間に褒めることで、飛びつきを未然に防ぎ、望ましい行動を促します。

来客時の飛びつき対策トレーニング

玄関チャイムが鳴った瞬間から、段階的にトレーニングを進めます。

興奮を鎮める事前準備

来客前に十分に運動させて、愛犬のエネルギーを発散させておきましょう。これにより、興奮を抑えやすくなります。

「ハウス」や「待て」の練習で落ち着かせる

玄関チャイムが鳴ったら、愛犬を「ハウス」や特定の場所(クレート、ベッドなど)に誘導し、「待て」の指示で待たせる練習をします。最初は短時間から始め、愛犬が落ち着いていられる時間を徐々に長くしていきます。

来客を巻き込んだトレーニング実践

来客にも協力してもらい、「犬が飛びついてきたら無視する」「落ち着いたら声をかける・撫でる」というルールを共有します。具体的には、チャイムを鳴らすフリをして愛犬が落ち着いていれば褒め、実際にチャイムを鳴らして興奮しそうになったら「オスワリ」や「フセ」などのコマンドを出し、できた瞬間に褒めます。リードをつけて玄関まで行き、来客にドアを開けてもらう際も、愛犬が飛びつかずリードが緩んだ状態で落ち着いていれば褒め、飛びつきそうになったらリードを引いて制止し、無視を徹底します。

報酬でポジティブな経験を強化する

落ち着いて待てた時に、愛犬が大好きなおやつを与えることで、ポジティブな経験を積み重ねさせます。

散歩中の飛びつき対策トレーニング

他の犬や人への飛びつきは、リードワークとアイコンタクトが鍵となります。

散歩前のエネルギー発散

来客時と同様、散歩前に十分に体を動かし、興奮を抑えやすくしておきましょう。

リードワークの徹底による制御

散歩中は常にリードをたるませた状態で歩けるように練習します。愛犬が引っ張ったり飛びつきそうになったりしたら、立ち止まってリードがたるむまで動かない、あるいは方向転換するなどして、愛犬が「リードを引っ張っても進めない」と学習させます。

アイコンタクトの強化で集中を促す

散歩中に他の犬や人が近づいてきたら、相手に意識が向く前に、飼い主さんが名前を呼んでアイコンタクトを取りましょう。アイコンタクトができたらすぐに褒めておやつを与えます。これを繰り返すことで、「他のものに注目するより、飼い主に注目した方が良いことがある」と学習させます。

安全な距離を保つ段階的トレーニング

飛びつきが激しい場合は、最初は他の犬や人から十分な距離を保って練習を始めます。愛犬が落ち着いていられる距離でアイコンタクトやオスワリを成功させ、徐々に距離を縮めていきます。

出会い頭の工夫

興奮して飛びつきやすい犬同士の挨拶は、最初は避けるか、リードを短く持って制御し、飼い主が間に入って興奮が収まるまで待つようにしましょう。お互いが落ち着いてから、短時間の挨拶を許可します。

その他の対策と注意点

声のトーンとボディランゲージの意識

飼い主さんの声のトーンやボディランゲージも重要です。興奮を煽るような高い声や、慌てた動作は避け、常に落ち着いた態度で接しましょう。

十分な運動と精神的満足の提供

日常的に十分な運動と、知育トイなどで脳を使った遊びを提供することで、愛犬のストレスや退屈を軽減し、興奮しにくい状態を作ることが大切です。

ハーネスやリーダーウォークの検討

リードの引きが強い場合は、首への負担が少ないハーネスを検討したり、リーダーウォーク(飼い主の横について歩く練習)を取り入れたりするのも効果的です。

決して感情的に叱らない

飛びついた時に感情的に叱ったり、体罰を与えたりすることは逆効果です。愛犬はなぜ叱られているのか理解できず、飼い主さんへの不信感や恐怖心を抱いたり、隠れて問題行動を起こすようになったりする可能性があります。

まとめ

犬の飛びつき行動は賢く導く

愛犬の「飛びつき」は、多くの場合、喜びや要求の表現であり、決して悪気のある行動ではありません。しかし、そのままにしておくと危険が伴う可能性もあります。この行動をスマートに直すためには、原因を理解し、一貫したルールのもとで根気強くトレーニングを続けることが重要です。

飛びつき行動を改善するためのポイントは以下の通りです。

  • 飛びつきの原因は、喜び、要求、挨拶、稀に不安など多様です。
  • 飛びつかれても無視し、落ち着いたら褒める「ポジティブ強化」を徹底します。
  • 来客前には運動でエネルギーを発散させ、「ハウス」や「待て」で落ち着かせる練習をします。
  • 散歩中はリードワークとアイコンタクトで興奮を制御し、安全な距離を保ちます。
  • 日頃から十分な運動と精神的な刺激を与え、愛犬のストレスを軽減します。
  • 感情的に叱らず、常に落ち着いた態度で接します。

愛犬の気持ちに寄り添いながら、賢く行動を導いていくことで、きっと愛犬は周囲に配慮できる「良い子」に育ち、飼い主さんとの絆も一層深まるでしょう。愛犬と周りの人々が安全で快適に過ごせるよう、今日から実践していきましょう。

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