楽天市場で販売中の犬のごはん(ドッグフード)を好みの条件でサクッと検索!

【お尻歩き解決】犬の肛門腺絞り、自宅でできる頻度と注意点

「うちの子のお尻から、なんだか変なニオイがする…」「お尻を床に擦りつけているけど、もしかして?」と、愛犬の肛門腺絞りについて気になっている飼い主さんは少なくありません。肛門腺絞りは、犬のお手入れの中でも、飼い主さん自身で行うには少し躊躇してしまう、デリケートなケアの一つかもしれません。しかし、肛門腺に分泌物が溜まりすぎると、愛犬に不快感や痛みを与え、炎症や破裂などの深刻なトラブルにつながることがあります。全ての犬に頻繁な肛門腺絞りが必要なわけではありませんが、適切なタイミングと方法を知っておくことは、愛犬の健康を守る上で非常に重要です。

この記事では、犬の肛門腺の役割と、なぜ絞る必要があるのか、肛門腺トラブルの主なサインと放置するリスクを詳しく解説します。さらに、ご自宅で安全にできる肛門腺絞りの目安と具体的な方法、そして肛門腺絞りの際に注意すべき点、獣医さんやトリマーに任せるべきケースまでを徹底解説します。愛犬が快適に過ごせるように、今日からできることを実践していきましょう。

犬の肛門腺とは?なぜ絞る必要があるの?

犬の肛門腺は、独特の役割を持った分泌腺です。

肛門腺の役割と分泌物

犬の肛門の左右下側(時計でいう4時と8時の方向)には、それぞれ「肛門腺(こうもんせん)」と呼ばれる小さな袋状の器官があり、その中に「肛門腺液(こうもんせんえき)」と呼ばれる分泌物が溜まっています。この肛門腺液は、犬同士のコミュニケーションや縄張りのマーキングに使われる、個体特有の強いニオイを持つ液体です。

通常、犬が排便する際に、便が肛門腺を圧迫することで、自然に肛門腺液が排出されます。しかし、現代の犬は、運動不足や食生活の変化、犬種や個体差などにより、自然な排出がうまくいかないケースが増えています。

肛門腺絞りが必要な理由

肛門腺液が自然に排出されないと、肛門腺に液が過剰に溜まってしまい、以下のような問題を引き起こします。

  • 不快感と痛み: 肛門腺がパンパンに張ることで、愛犬に不快感や違和感、さらには痛みを与えます。
  • 炎症や感染: 肛門腺液が溜まった状態が続くと、細菌が繁殖しやすくなり、炎症(肛門腺炎)を引き起こすことがあります。
  • 肛門腺破裂: 炎症がさらに悪化すると、皮膚が薄くなり、最終的には肛門腺が破裂してしまうことがあります。破裂すると、激しい痛みと出血、そして膿が出ることがあり、緊急の治療が必要になります。

これらのトラブルを未然に防ぎ、愛犬が快適に過ごせるようにするために、肛門腺液を定期的に排出させる「肛門腺絞り」が必要になるのです。

愛犬の肛門腺トラブルのサインを見逃さない

全ての犬に頻繁な肛門腺絞りが必要なわけではありませんが、以下のようなサインが見られたら、肛門腺に問題がある可能性があります。

肛門腺トラブルの主なサイン

  • お尻を床に擦りつける(お尻歩き、シャッフル): 肛門の周りが痒かったり、不快感があったりすると、愛犬がお尻を床に擦りつけて歩くような行動を見せることがあります。
  • お尻を頻繁に舐める・噛む: 肛門周辺に違和感があるため、過剰に舐めたり噛んだりします。これにより、皮膚炎を起こすこともあります。
  • お尻周りから強いニオイがする: 通常とは異なる、魚が腐ったような強いニオイが肛門周辺からする場合、肛門腺液が漏れているか、肛門腺炎を起こしている可能性があります。
  • 排便時に痛がる・いきむ: 肛門腺が腫れて痛みがあるため、排便時に苦痛を感じたり、いつも以上にいきんだりすることがあります。
  • 肛門周りが赤く腫れている: 炎症を起こしている場合、肛門の左右下が赤く腫れて熱を持っていることがあります。
  • 膿や血が出ている: 肛門腺が破裂すると、膿や血液が排出されます。これは緊急性の高いサインです。

これらのサインが見られた場合は、自己判断せず、まずは動物病院を受診しましょう。特に、膿や血が出ている場合は、すぐに獣医さんに診てもらう必要があります。

自宅でできる!犬の肛門腺絞りの目安と注意点

自宅で肛門腺絞りを行う場合は、正しい知識と方法で行うことが大切です。無理はせず、少しでも不安があれば獣医さんやトリマーに任せましょう。

肛門腺絞りの頻度の目安

犬によって肛門腺液の分泌量や排出状況は異なりますが、一般的には以下の頻度が目安とされています。

  • 毎日の散歩で自然排出されている犬: 基本的に肛門腺絞りは不要、あるいは数ヶ月に1回程度のチェックで十分です。
  • 肛門腺液が溜まりやすい犬: 月に1回程度を目安に絞ってあげましょう。定期的にトリミングサロンを利用している場合は、トリマーに依頼することもできます。
  • 上記のサインが見られる犬: 異常が見られたら、まずは動物病院を受診し、獣医さんの指示に従って適切な処置を行いましょう。

全ての犬に頻繁な肛門腺絞りが必要なわけではありません。自然に排出されている犬に対して過剰に絞ると、かえって肛門腺を傷つけたり、炎症を引き起こしたりする可能性があるため注意が必要です。

自宅での肛門腺絞りの具体的な手順(自己責任で慎重に)

肛門腺絞りは、間違った方法で行うと愛犬を傷つけたり、炎症を悪化させたりするリスクがあります。初めて行う場合や、自信がない場合は、必ず獣医さんやトリマーにやり方を教えてもらうか、任せるようにしてください。以下は、参考情報として手順を記載しますが、あくまで自己責任で行うことになります。

【用意するもの】

  • 使い捨て手袋(必須)
  • ティッシュペーパーまたはコットン、ウェットシート
  • 汚れても良いタオル(念のため)

【手順】

  1. 愛犬を落ち着かせる: シャンプーの前やお風呂場など、汚れても良い場所で、愛犬を落ち着かせます。可能であれば、パートナーに愛犬を抱っこしてもらうと良いでしょう。
  2. 手袋を装着し、位置を確認: 使い捨て手袋を両手に装着します。愛犬のしっぽを軽く持ち上げて、肛門を確認します。肛門を時計の文字盤に見立てた時、4時と8時の位置に肛門腺があります。触ると小さな硬いビー玉のような、あるいはブヨブヨとした袋状のものが感じられるはずです。
  3. 肛門腺を圧迫する: 人差し指と親指で、肛門の4時と8時の位置にある肛門腺を、肛門の中心に向かって(または斜め上に向かって)優しく押し上げるように圧迫します。強く握りすぎず、内容物を押し出すようなイメージです。
  4. 絞り出す: 圧迫すると、肛門腺から分泌物が排出されます。分泌物は強いニオイがするため、ティッシュなどでしっかり受け止めましょう。液体状のものから、ペースト状、ドロドロしたものまで様々です。
  5. きれいに拭き取る: 分泌物が全て出たら、肛門周辺を清潔なティッシュやウェットシートで拭き取ります。
  6. 褒めてご褒美: 終わったら「よく頑張ったね」と褒めて、おやつを与えたり、遊んであげたりして、愛犬に良い印象を与えましょう。

【特に注意すべき点】

  • 無理に強く絞らない: 強く絞りすぎると、肛門腺や周囲の組織を傷つけ、炎症を悪化させる可能性があります。
  • 内容物が出ない場合: 肛門腺が固まっていたり、炎症を起こしていたりすると、自宅で絞るのは困難です。無理に出そうとせず、すぐに動物病院を受診しましょう。
  • 肛門腺が破裂した場合: 膿や血が出ている場合は、すぐに動物病院へ連れて行きましょう。
  • 痛がる場合: 愛犬が痛がったり、過剰に嫌がったりする場合は、肛門腺が炎症を起こしている可能性があるので、無理に続けず中断し、獣医さんに相談してください。

専門家に任せるべきケース

以下のような場合は、無理に自宅で絞ろうとせず、迷わず獣医さんやトリマーに任せましょう。

  • 自宅で絞るのが怖い、自信がない: 正しい方法が分からない、愛犬に痛い思いをさせたくない場合は、専門家に任せるのが最も安全です。
  • 分泌物が出にくい、固い: 肛門腺液が固まってなかなか出てこない場合は、炎症を起こしている可能性があります。無理に絞ると破裂する危険があるため、獣医さんに診てもらいましょう。
  • 愛犬が極度に嫌がる、痛がる: 絞ろうとすると、唸る、噛みつく、過剰に逃げ回るなど、愛犬が強い拒否反応を示す場合は、痛みがあるか、肛門腺トラブルを起こしている可能性が高いです。
  • 肛門周辺に赤み、腫れ、熱がある: 炎症のサインです。自己判断せずに動物病院を受診しましょう。
  • お尻歩きや舐める行為が頻繁に見られる: 肛門腺だけでなく、他の皮膚疾患や寄生虫が原因の可能性もあります。

トリミングサロンでは、多くの場合、シャンプーと合わせて肛門腺絞りも行ってくれます。定期的にトリミングを利用している場合は、トリマーに依頼することも有効な選択肢です。

まとめ

肛門腺ケアで愛犬の快適な毎日を

犬の肛門腺絞りは、全ての犬に必要というわけではありませんが、肛門腺液が溜まりやすい犬にとっては、肛門腺炎や破裂といった深刻なトラブルを予防するための大切なお手入れです。愛犬の様子を日頃から観察し、適切なタイミングと方法でケアを行うことが重要です。

愛犬の肛門腺ケアを行うためのポイントを再確認しましょう。

  • 肛門腺液は排便時に自然に排出されますが、うまくいかない犬もいます。
  • 肛門腺液が溜まると、痛み、炎症、破裂のリスクがあります。
  • お尻歩き、お尻を舐める、強いニオイ、肛門の腫れなどがトラブルのサインです。
  • 絞る頻度は犬によって異なり、無理な頻繁な絞りすぎは逆効果になることもあります。
  • 自宅で絞る際は、手袋を装着し、4時と8時の方向を優しく圧迫します。
  • 無理に強く絞らない、出ない場合はすぐに中断するなどの注意が必要です。
  • 自信がない場合や、異常が見られた場合は、迷わず獣医さんやトリマーに相談しましょう。

愛犬の肛門腺の健康をしっかり管理することで、愛犬は不快感から解放され、より快適な毎日を過ごせるようになります。今日から愛犬のお尻周りの観察を習慣にし、必要に応じて適切なケアを実践していきましょう。

関連記事