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【BARF食のすべて】犬の手作り生食フードのメリット・デメリットと安全な与え方

「愛犬に自然で健康的な食事を与えたい」「生肉や生骨を与えるBARF食って本当に良いの?」近年、犬の食事の選択肢として、市販のドッグフードだけでなく、手作り食や生食(BARF食)に注目する飼い主さんが増えています。BARF食は、犬が野生で食べていたであろう生肉や生骨、内臓、野菜、果物などを中心とした食事であり、その健康効果について様々な議論が交わされています。

BARF食には、「消化吸収が良い」「被毛が美しくなる」「体臭が減る」といった多くのメリットが語られる一方で、「細菌感染のリスク」「栄養バランスの偏り」「骨の誤嚥」といった安全性や栄養面での懸念も指摘されています。新米飼い主さんにとって、BARF食の導入は、そのメリットとデメリットを正しく理解し、愛犬の健康を第一に考えた上で、適切な知識と準備を持って始めることが非常に重要です。

この記事では、愛犬を飼い始めたばかりの飼い主さん向けに、BARF食の基本的な考え方と犬の体に与える影響、期待されるメリット、そして注意すべきデメリットとリスクを解説します。安全で栄養バランスの取れたBARF食を与えるための食材選び、準備方法、衛生管理の徹底、そして獣医師に相談する重要性について詳しく紹介します。BARF食の真実を知り、愛犬にとって最適な食生活を検討していきましょう。

BARF食とは?その基本的な考え方

BARF食(Biologically Appropriate Raw Food / Bones And Raw Food)は、「生物学的に適正な生食」または「骨と生肉の食事」という意味を持つ、犬の祖先であるオオカミが野生で食べていた食事を再現しようとする考え方に基づいた食事法です。

1. BARF食の主な構成要素

BARF食は主に以下の要素で構成されます。

  • 生肉: 筋肉、内臓(レバー、ハツなど)、軟骨。
  • 生骨: 骨付き肉(鶏の首、手羽先など、砕けない比較的柔らかい骨)。
  • 野菜・果物: 少量のすり潰した野菜や果物。
  • その他: 卵、乳製品(ヨーグルトなど)、魚油、サプリメントなど。

2. BARF食の基本的な考え方

  • 加熱しない: 食材を加熱しないことで、酵素やビタミン、アミノ酸などの熱に弱い栄養素を損なわずに摂取できると考えられています。
  • 自然な食材: 加工されていない自然な形の食材を与えることで、犬本来の消化能力を活かすことを目指します。
  • 個体差への対応: 犬の年齢、体重、活動量、健康状態に合わせて、食材の種類や量を調整します。

BARF食のメリットと期待される効果

BARF食には、支持者によって以下のようなメリットが挙げられています。

1. 消化吸収の向上

  • 生きた酵素が豊富に含まれているため、消化吸収が促進され、便の量や臭いが減ることが期待されます。

2. 皮膚・被毛の健康と美しさ

  • 必須脂肪酸やビタミン、ミネラルが豊富に含まれるため、皮膚の健康が改善され、被毛にツヤが出ると言われています。

3. 体臭・口臭の軽減

  • 消化器系の改善により、体臭や口臭が軽減されることがあります。

4. 歯の健康維持

  • 生骨を噛むことで、歯垢や歯石の沈着を防ぎ、歯の健康維持に役立つとされています。

5. 筋力の向上と適正体重の維持

  • 高品質なタンパク質を摂取することで、筋力の維持・向上に役立ち、適正な体重を維持しやすくなると言われています。

6. 水分摂取量の増加

  • 生肉や野菜は水分を多く含むため、ドライフードに比べて自然な形で水分を摂取できます。

BARF食のデメリットと注意すべきリスク

BARF食にはメリットがある一方で、無視できないデメリットやリスクも存在します。特に新米飼い主さんは十分に理解しておく必要があります。

1. 細菌感染のリスク

  • サルモネラ菌、O-157、カンピロバクターなど: 生肉には、これらの食中毒菌が付着している可能性があります。犬自身が感染症を発症したり、犬から人間に感染したりするリスクがあります。特に免疫力が低い子犬、老犬、病気の犬、そして乳幼児や高齢者がいる家庭では注意が必要です。
  • 適切な衛生管理が必須: 食材の取り扱い、調理器具、フードボウルの消毒など、徹底した衛生管理が求められます。

2. 栄養バランスの偏り

  • 最も重要なデメリット: 飼い主が栄養学の知識なく自己流で行うと、タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラル(特にカルシウムとリン)などの栄養バランスが偏り、栄養不足や過剰摂取を引き起こす可能性があります。
  • 特に、カルシウムとリンのバランスが崩れると、骨格形成に悪影響を及ぼし、成長障害や骨疾患の原因となることがあります。

3. 骨の誤嚥・消化器損傷のリスク

  • 生骨でも危険: 硬すぎる骨や尖った骨を与えると、喉に詰まらせたり、消化管を傷つけたり、便秘や腸閉塞を引き起こしたりする危険性があります。
  • 種類と与え方: 与える骨の種類(比較的柔らかい鶏の首や手羽先など)や、砕いて与えるなどの工夫が必要です。

4. 寄生虫のリスク

  • 新鮮な食材を選び、信頼できる供給元から購入することが重要ですが、生肉には寄生虫が潜んでいるリスクもゼロではありません。

5. 時間と手間、費用がかかる

  • 安全性を考慮した食材の調達、衛生管理、栄養バランスを考えた調理には、多くの時間と手間、そして費用がかかります。

6. 獣医師からの理解が得にくい場合がある

  • 獣医師の中には、BARF食のリスクを懸念し、推奨しない人もいます。必ず獣医師に相談し、理解を得た上で進めるべきです。

安全で栄養バランスの取れたBARF食を与えるためのポイント

BARF食を検討するなら、以下の点に細心の注意を払いましょう。

1. 必ず獣医師に相談する

  • BARF食に精通している獣医師や、犬の栄養学に詳しい専門家を見つけ、指導を受けることが最も重要です。愛犬の健康状態やライフステージに合わせた栄養指導を受けましょう。

2. 信頼できる食材を選ぶ

  • 人間が食べられる品質の新鮮な生肉を選び、信頼できる供給元から購入しましょう。
  • 生肉、生骨、内臓、野菜、果物など、様々な食材をバランス良く組み合わせます。

3. 徹底した衛生管理

  • 食材の保管: 冷凍保存し、与える分だけ解凍。解凍は冷蔵庫で行い、室温放置は避ける。
  • 調理器具の消毒: 包丁、まな板、フードボウルなどは、生肉に触れた後、熱湯消毒や消毒液で徹底的に洗浄・消毒する。
  • 手洗い: 生肉に触れた後は、石鹸で念入りに手を洗う。
  • フードボウル: 食事のたびに必ず洗浄し、清潔に保つ。

4. 適切な骨の選び方と与え方

  • 犬の口や体格に合った、砕けにくい比較的柔らかい生骨を選びましょう(例:鶏の首、手羽先、軟骨など)。
  • 必ず監視下で与え、一気に飲み込んだり、危険な食べ方をしたりしないか注意深く見守りましょう。
  • 加熱した骨は絶対に与えないでください。

5. 栄養バランスの補完

  • 手作りBARF食だけでは不足しがちなミネラル(特にカルシウム)、ビタミンなどを補うために、犬用のサプリメントを検討することも必要です。獣医師と相談しながら選びましょう。

6. 少しずつ慣らす

  • いきなり全てBARF食に切り替えるのではなく、少量から始め、愛犬の体調(便の状態など)を見ながら徐々に慣らしていきましょう。

7. 定期的な健康チェック

  • BARF食に切り替えた後も、定期的に動物病院で健康診断を受け、血液検査などで栄養状態や臓器機能に問題がないか確認してもらいましょう。

まとめ

BARF食はメリットとリスクを理解し、慎重に検討を

BARF食は、愛犬の健康に様々なメリットをもたらす可能性がある一方で、細菌感染のリスクや栄養バランスの偏り、骨の誤嚥といった重大なデメリットも伴います。特に新米飼い主さんにとっては、高度な知識と徹底した衛生管理が求められる食事法です。

BARF食を検討する際は、必ずBARF食に精通している獣医師や専門家に相談し、愛犬の健康状態とライフスタイルに合った選択をすることが重要です。安易な自己判断は避け、正しい知識と安全対策を講じた上で、愛犬にとって最適な食生活を見つけていきましょう。

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