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愛犬の「おしっこポーズ」が変?排泄時の行動からわかる健康サイン

毎日の散歩や自宅でのトイレの際、あなたは愛犬の排泄時の「ポーズ」や「しぐさ」をじっくりと観察していますか? 犬がおしっこやうんちをする時の姿勢は、普段何気なく見過ごされがちですが、実はその一つ一つが、愛犬の健康状態や心境を伝える大切なサインであることがあります。いつもと違う排泄ポーズや、排泄中の異常な行動には、病気や不調が隠されている可能性も。愛犬からのメッセージを見逃さないためにも、排泄時の行動を深く読み解く方法を身につけましょう。

「いつもと違う」排泄ポーズが示す身体のSOS:見逃せない不調のサイン

犬の排泄時のポーズは、犬種や性別、年齢によって基本的な違いはありますが、いつもと異なる変化が見られた場合は、何らかの身体的な不調を示唆している可能性があります。特に注意すべきサインと、その背景にある可能性のある健康問題について掘り下げます。

オス犬の排泄ポーズと異常サイン

  • 片足を上げるポーズ(マーキング):一般的なオス犬の排泄ポーズですが、まだ子犬なのに足を上げる、急に足を上げなくなった、あるいは高齢犬で足が震えるなど、いつもと異なる場合は注意が必要です。
    • 足を上げるのがつらそう、足が震える:股関節炎、膝蓋骨脱臼、関節痛、椎間板ヘルニアなど、足腰や関節の痛みが原因で、片足を上げる姿勢が維持できなかったり、痛くて震えたりすることがあります。神経系の疾患で足に力が入らない場合もあります。
    • 急に足を上げなくなった、または座り込む:痛みや疲労、あるいは前立腺肥大(去勢していない高齢オス犬)により、足を上げるのが困難になっている可能性があります。前立腺肥大では、前立腺が腫れて尿道を圧迫し、排尿困難や痛みを伴うことがあります。
  • 何度も同じ場所で少しずつ出す(マーキングの異常):単なるマーキングの場合もありますが、膀胱炎や尿路結石、あるいは前立腺の問題で、少量ずつしか排泄できないために何度も試みている可能性があります。
  • おしっこが出ないのに排泄ポーズを続ける:膀胱炎や尿路閉塞(結石などで尿道が詰まる)のサインである可能性が高いです。緊急性が高く、放置すると命に関わることもあります。

メス犬の排泄ポーズと異常サイン

  • 腰をかがめるポーズ:一般的なメス犬の排泄ポーズですが、その姿勢が不自然だったり、苦痛を伴ったりする場合は注意が必要です。
    • 腰を極端に深くかがめる、あるいはかがめにくい:腰や股関節の痛み(関節炎、椎間板ヘルニアなど)や、筋肉の衰えが考えられます。姿勢が不安定になったり、排泄中に倒れそうになったりすることもあります。
    • 排泄中に何度も姿勢を変える、落ち着きがない:排尿時の不快感や痛み、あるいは尿意があるのにうまく排泄できないことを示唆します。膀胱炎や尿路結石の可能性があります。
  • 排泄中にいきむ、震える:膀胱炎や尿路結石、あるいは便秘など、排泄に伴う痛みや苦痛を示しています。特に高齢犬では、筋力の低下により排泄にいきみが必要になることもあります。

オス・メス共通の異常サイン

  • 排泄中に「クーン」と鳴く、体を震わせる:排泄時に痛みを感じている明確なサインです。泌尿器系の炎症や結石、あるいは関節痛などが原因として考えられます。
  • 排泄姿勢をとりたがらない、排泄を我慢する:排泄時の痛みを避けようとしている可能性があります。排泄をためらう時間が長くなったり、排泄そのものを嫌がったりする場合は、早急な獣医の診察が必要です。
  • 排泄時間が異常に長い、または短い:普段より排泄に時間がかかる、あるいはあっという間に終わってしまう場合は、排泄機能に問題が生じている可能性があります。
  • 排泄中に後ろを振り向く、陰部を舐め続ける:排泄部位に不快感や違和感があることを示唆します。炎症や痒みがあるかもしれません。
  • 排泄ポーズが定まらない、不安定になる:筋力やバランス能力の低下、あるいは視覚や聴覚の衰えが原因で、排泄時の姿勢を安定させることが難しくなっている可能性があります。認知機能の低下によって、排泄場所を認識しにくくなっていることも考えられます。

排泄ポーズの変化から読み解く健康のヒント:具体的な疾患と背景

特定の排泄ポーズや行動の変化は、以下のような具体的な疾患や状態を示唆していることがあります。

  • 泌尿器系の疾患(膀胱炎、尿路結石、腎臓病など):
    • 症状:頻尿、血尿、残尿感があるかのように何度も排泄姿勢をとる、排泄時に痛がる、尿が出ない、陰部を舐めるなど。
    • 排泄ポーズとの関連:痛みや不快感から排泄をためらったり、不自然な姿勢をとったり、排泄中にいきんだりする傾向が強まります。特に尿道が詰まる尿路閉塞は緊急を要します。
  • 整形外科疾患(関節炎、椎間板ヘルニア、骨折など):
    • 症状:歩行困難、跛行、特定の関節を触られるのを嫌がる、段差を嫌がる、体を持ち上げるのを嫌がるなど。
    • 排泄ポーズとの関連:排泄時の姿勢を維持するのがつらいため、足を上げるのをやめたり、座り込んだり、腰をかがめるのが不自然になったりします。排泄中に震えたり、途中でやめてしまったりすることも。
  • 前立腺疾患(オス犬、特に未去勢):
    • 症状:排尿困難、血尿、便秘を伴うことも。
    • 排泄ポーズとの関連:足を上げるのがつらくなり、足を上げたまま固まったり、排尿に時間がかかったりします。
  • 加齢に伴う変化:
    • 筋力低下:足腰の筋力が衰えることで、排泄時の姿勢が不安定になったり、特定のポーズが取りにくくなったりします。
    • 認知機能不全症候群:排泄場所の認識が困難になったり、排泄のタイミングを忘れたりすることがあります。混乱から不適切な場所で排泄したり、排泄中にうろうろしたりすることもあります。
  • ストレスや不安:
    • 症状:食欲不振、下痢、過剰なグルーミング、落ち着きのなさ、分離不安など。
    • 排泄ポーズとの関連:不安から排泄をためらったり、周囲を警戒しながら急いで排泄したり、いつもと違う場所で排泄したりすることがあります。過度なストレスは、自律神経の乱れから排泄パターンに影響を与えることもあります。

愛犬の排泄ポーズに異変を感じたら:飼い主がとるべき行動指針

愛犬の排泄ポーズに異変を感じたら、早期の対応が重要です。些細な変化でも見逃さず、適切な行動をとることが愛犬の健康と快適な生活に繋がります。

  • まずは獣医師に相談:
    • 健康チェックが最優先:排泄ポーズの異常は、内臓疾患や整形外科疾患など、身体的な病気のサインである可能性が非常に高いです。自己判断せず、すぐに動物病院を受診し、獣医師による診察と検査(尿検査、血液検査、レントゲン、エコーなど)を受けてください。早期発見・早期治療が、病気の進行を防ぎ、愛犬の苦痛を軽減する上で最も重要です。
    • 情報提供の準備:獣医師に、いつから、どのような変化があったか、他の症状(元気、食欲、飲水量、便の状態など)はないか、排泄の頻度や量、排泄時の様子(痛み、震えなど)を具体的に伝えられるようにメモしておきましょう。動画を撮っておくと、診察時に役立つことがあります。
  • 排泄しやすい環境を整える:
    • 清潔で安心できるトイレ環境:常に清潔なトイレシートやトイレトレーを用意し、排泄後にすぐに片付けましょう。犬はきれいな場所で排泄することを好みます。
    • 静かで邪魔されない場所:排泄中に邪魔が入らないよう、静かで落ち着ける場所を提供しましょう。他の家族やペットの出入りが少ない場所が理想的です。
    • 足腰に負担の少ない工夫:高齢犬や関節に問題がある犬には、滑りにくい床材を使用したり、トイレトレーの段差をなくしたり、排泄姿勢をサポートするような補助具の使用を検討したりすることで、排泄時の負担を軽減できます。
  • 排泄を促す工夫(健康に問題がないと確認された後):
    • 適切な散歩:散歩中は愛犬が安心して排泄できる場所を探す時間を十分に与えましょう。マーキングの機会も適切に与えることで、排泄欲求を満たすことができます。
    • ポジティブな声かけとご褒美:排泄を成功させたら、その場で「よくできたね!」「おしっこ上手!」と優しく声をかけ、大げさに褒めておやつや遊びでご褒美を与えましょう。これにより、排泄=良いことというポジティブな経験を積み重ねさせることができます。
    • 失敗しても叱らない:失敗した時に叱ると、犬は排泄すること自体が悪いことだと学習し、隠れて排泄したり、さらに我慢したりする原因になります。失敗してしまった場合は、黙って片付け、次回成功した時に褒めることに集中しましょう。
  • 日々の観察を習慣にする:
    • ルーティンの確認:毎日の排泄の回数、量、色、匂い、そして排泄時のポーズやしぐさを日常的に観察する習慣をつけましょう。これにより、わずかな変化にも早期に気づくことができます。
    • 記録をつける:特に気になる変化が見られた場合は、日付、時間、状況、具体的な排泄ポーズ、排泄物の状態などを記録しておくと、獣医師への説明や経過観察に役立ちます。

まとめ

愛犬の「おしっこポーズ」は健康のバロメーター:小さなサインで命を守る

愛犬の排泄時のポーズや行動は、普段見過ごされがちですが、実は愛犬からの健康に関する重要なメッセージが隠されています。いつもと違う姿勢、排泄時の痛みや苦痛のサイン、排泄時間の変化などは、膀胱炎や関節炎、さらにはより重篤な病気の初期症状である可能性も否定できません。飼い主がこれらの小さなサインを見逃さず、「いつもと違う」と感じたらすぐに獣医師に相談することが、愛犬の健康を守る上で最も重要な行動指針となります。日々の観察を通じて愛犬の排排泄習慣を把握し、異変に早期に気づくこと。そして、安心して排泄できる環境を整え、ポジティブな経験を積み重ねさせてあげることで、愛犬は心身ともに健やかな毎日を送ることができるでしょう。愛犬の「おしっこポーズ」から、その健康と幸せを守る意識を高めましょう。

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