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【愛犬の心臓病と向き合う】初期症状から治療、自宅でできるケアと快適な生活のために

「最近、愛犬の咳が増えた気がする…」「散歩中にすぐに疲れて座り込んでしまうようになった…」といった愛犬の小さな変化に気づいても、「年だから仕方ないのかな?」と見過ごしてしまいがちな新米飼い主さんは少なくありません。しかし、これらのサインは、犬の心臓病の初期症状である可能性があり、特に高齢犬では非常に注意が必要です。

犬の心臓病は、一度発症すると完治が難しい進行性の病気ですが、早期に発見し、適切な治療とケアを開始することで、病気の進行を遅らせ、愛犬の生活の質(QOL)を長く維持することが可能です。症状がはっきりと現れた時には、すでに病気が進行していることが多いため、飼い主さんが日頃から愛犬の小さな変化を見逃さないことが、愛犬の命を守る上で非常に重要となります。

この記事では、愛犬を飼い始めたばかりの飼い主さん向けに、犬の心臓病のメカニズム、初期段階で現れるサインの見つけ方、そして早期発見・早期治療の重要性を解説します。主な心臓病の種類(僧帽弁閉鎖不全症など)、動物病院での診断・治療法(投薬、食事療法)、そして自宅でできる日常生活での具体的なケア方法について詳しく紹介します。愛犬と長く健康な毎日を送るために、今日からできることを実践していきましょう。

犬の心臓病とは?主な種類と症状

犬の心臓病は、心臓のポンプ機能が低下し、全身に十分な血液を送れなくなる病気です。犬に多く見られる心臓病は主に以下の2種類です。

1. 僧帽弁閉鎖不全症(そうぼうべんへいさふぜんしょう)

  • 病気の内容: 犬で最も多い心臓病で、特に小型犬や高齢犬に多く見られます。心臓の左心房と左心室の間にある「僧帽弁」がうまく閉じなくなり、血液が逆流することで心臓に負担がかかり、ポンプ機能が低下します。
  • 進行: 初期は無症状ですが、徐々に進行して心不全を引き起こします。

2. 拡張型心筋症(かくちょうがたしんきんしょう)

  • 病気の内容: 心臓の筋肉が薄く伸びてしまい、収縮力が低下する病気です。大型犬や超大型犬(ドーベルマン、ゴールデンレトリバー、ボクサーなど)に多く見られます。
  • 進行: 初期は無症状のこともありますが、進行すると急激に悪化し、突然死の原因になることもあります。

3. その他の心臓病

  • フィラリア症による心臓病: 寄生虫が心臓や肺動脈に寄生することで心臓に負担がかかります。予防が非常に重要です。
  • 先天性心疾患: 生まれつき心臓に異常がある場合(動脈管開存症、心室中隔欠損症など)。

4. 心臓病の初期サイン(見逃してはいけない変化)

心臓病は初期段階では症状が見られにくいですが、以下のような変化に気づいたら要注意です。

  • 咳が出る: 特に乾いた「コンコン」という咳。興奮時や夜間、早朝に多く見られることがあります。肺水腫のサインである可能性も。
  • 運動を嫌がる、疲れやすい: 散歩中に座り込む、すぐに息が上がる、遊びたがらないなど、活動量の低下が見られます。
  • 呼吸が速い、苦しそう: 普段よりも呼吸が速い(特に安静時や睡眠時)、口を開けて呼吸する(パンティング)。
  • 舌の色が悪い: 運動後や興奮時に舌が紫色になる(チアノーゼ)。

5. 症状が進行した場合のサイン

これらの症状が現れた時は、心臓病がかなり進行している可能性があります。すぐに動物病院を受診しましょう。

  • 失神、けいれん: 脳への血流が一時的に不足することで起こります。
  • 腹部膨満: 腹水が溜まることでお腹が膨らみます。
  • 食欲不振、体重減少: 全身の状態が悪化し、元気がなくなります。
  • 呼吸困難: 肺に水が溜まる(肺水腫)ことで、呼吸が非常に苦しくなります。緊急性が高い状態です。

動物病院での診断と治療の選択肢

愛犬の心臓病の診断と治療は、獣医師の専門的な判断が必要です。

1. 診断方法

獣医師は、問診や視診、聴診で心臓の雑音や肺の音を確認した後、以下の検査を提案します。

  • レントゲン検査: 心臓の大きさや形、肺に水が溜まっていないか(肺水腫)などを確認します。
  • 超音波検査(心エコー検査): 心臓の動き、弁の状態、血流の逆流の有無、心臓の筋肉の厚さなどをリアルタイムで確認できる、心臓病の確定診断に非常に重要な検査です。
  • 心電図検査: 心臓の電気的な活動を記録し、不整脈の有無などを確認します。
  • 血液検査: 全身の状態や、腎臓など他の臓器への影響、心臓病の進行度を示すバイオマーカー(NT-proBNPなど)を測定することがあります。

2. 治療の選択肢

診断結果に基づいて、獣医師が最適な治療法を提案します。心臓病の治療は、病気の進行度や症状、愛犬の年齢や健康状態によって異なります。

  • 内科治療(投薬):
    • 心臓病の治療の基本は内科治療です。心臓の負担を軽減する薬、血圧を下げる薬、利尿剤(肺水腫の治療)などが組み合わせて処方されます。
    • 多くの心臓病は完治が難しいため、薬は生涯にわたって飲み続けることがほとんどです。
  • 食事療法:
    • 心臓病用の療法食は、塩分が控えめで、心臓に負担をかけにくいように調整されています。
    • 適切な栄養バランスを保ちつつ、体重管理も重要です。
  • 外科手術:
    • 一部の先天性心疾患や、ごく一部の僧帽弁閉鎖不全症で手術が選択されることもありますが、高度な技術と設備が必要であり、限られた施設でしか行われていません。

愛犬の心臓の健康を守るための自宅ケアと生活の工夫

心臓病と診断された場合、自宅での適切なケアと生活環境の整備が、愛犬の生活の質を向上させるために非常に重要です。

1. 獣医師の指示に従った投薬と定期検診

  • 指示通りの服用: 処方された薬は、獣医師の指示通りに、決められた量と時間に正確に与えることが非常に重要です。自己判断で量を減らしたり、中断したりしないでください。
  • 定期的な検診: 病気の進行度や投薬の効果を確認するために、定期的に動物病院で検診を受けましょう。

2. 食事管理

  • 療法食の活用: 獣医師に相談し、心臓病用の療法食に切り替えましょう。塩分控えめで、心臓に負担をかけにくいように調整されています。
  • おやつ、人間の食べ物: 塩分の多いおやつや人間の食べ物は与えないようにしましょう。
  • 適切な体重管理: 肥満は心臓に大きな負担をかけます。適正体重を維持できるよう、食事量に注意しましょう。

3. 生活習慣の工夫

  • 安静と運動制限:
    • 過度な運動や興奮は心臓に負担をかけます。愛犬の体調や病気のステージに合わせて、獣医師と相談しながら運動量を調整しましょう。
    • 散歩は短時間・複数回に分け、無理のない範囲で行いましょう。
    • 興奮させやすい遊び(ボール投げなど)は控える方が良い場合もあります。
  • ストレスの軽減: ストレスは心臓に負担をかけ、症状を悪化させる可能性があります。愛犬がリラックスできる静かで快適な環境を整え、安心して過ごせるようにしましょう。
  • 温度管理: 極端な暑さや寒さは心臓に負担をかけます。特に夏場は室温管理に気をつけ、冬場は体を冷やさないように工夫しましょう。
  • 呼吸数のチェック: 愛犬が寝ている時や安静にしている時の1分間の呼吸数を数えて記録しておきましょう。呼吸数の増加は心不全のサインである可能性があります。普段の呼吸数を知っておくことが重要です。

4. 緊急時の対応

  • 急な呼吸困難、チアノーゼ(舌が青紫色になる)、失神などの症状が見られた場合は、すぐに動物病院に連絡し、指示を仰いでください。これらは緊急性の高いサインです。

まとめ

愛犬の心臓の健康を守り、豊かな生活をサポートしよう

愛犬の心臓病は、早期発見と適切なケアが愛犬の生活の質を大きく左右する病気です。飼い主さんが日頃から愛犬の咳や呼吸、運動量などのわずかな変化に注意を払い、定期的な健康診断を欠かさないことが、病気の早期発見につながります。

心臓病と診断されたら、獣医師の指示に従った投薬と食事療法を継続し、愛犬がストレスなく、快適に過ごせる環境を整えてあげることが重要です。愛犬のペースに合わせた生活を心がけ、変わらぬ愛情を注ぐことで、心臓病と向き合いながらも、愛犬との長く豊かな毎日を過ごすことができるでしょう。

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